第二種冷凍機械責任者の取り方・費用・難易度|三種との違いも

第三種冷凍機械責任者(三冷)を取ったあと、「もう少し大きな設備も扱えるようになりたい」と考える人が次に目にするのが、第二種冷凍機械責任者です。扱える設備の規模が広がり、対象になる職場も増えます。何ができて、いくらで、どれくらい難しいのか。高圧ガス保安協会(KHK)など公的な情報をもとに、順番に見ていきます。

第二種冷凍機械責任者とはどんな資格か

第二種冷凍機械責任者は、高圧ガス保安法という法律にもとづく国家資格です。KHKの説明では、第二種が担当できるのは「1日の冷凍能力が300トン未満」の製造施設の保安です(出典:KHK「国家資格の概要及び職務範囲」)。冷凍能力とは、その設備がどれだけ冷やす力を持つかを表す単位です。

第三種が扱えるのは100トン未満なので、第二種を取ると担当できる設備の幅がぐっと広がります。食品工場や冷蔵倉庫にある、中規模までの冷凍・冷蔵設備が対象になります。

受験資格・試験の受け方

第二種にも受験資格はありません。KHKの受験案内には「年齢、学歴、性別、経験等に関係なく、誰でも受験できます」と明記されています(出典:KHK 令和7年度国家試験受験案内書)。今の仕事が工場や倉庫でなくても、まったくの未経験でも受験できます。

試験は都道府県知事が実施し、KHKが委託を受けて全国の会場で行います。第二種の試験科目は「法令」「保安管理技術」「学識」の3科目で、いずれも択一式です(第一種は学識が記述式、第三種は学識の科目自体がありません。出典:KHK「国家試験の概要」)。例年、試験は年1回、11月中旬から下旬にかけて実施されます(出典:高圧ガス保安協会茨城県支部の案内)。

費用の目安

受験手数料は、電子申請の場合11,100円です(出典:KHK「国家試験の概要」、2026年8月確認)。書面で申し込む場合はこれより高くなるという情報もありますが、正確な金額はKHKの公式サイトで最新のものを確認してください。

講習を使うと試験科目を減らせる

KHKは「高圧ガス製造保安責任者講習(冷凍)」という講習を実施しています。講習を受けたあと、最後にある検定試験(技術検定)に合格すると、国家試験のうち「保安管理技術」と「学識」の2科目が免除され、本番の試験は「法令」の1科目だけになります。講習を受けるだけでは免除にならない点に注意してください。受講・受検の料金は24,200円くらいです(2025年4月時点、テキスト代は別)。開催は年に2回程度、2月と6月ごろです(出典:KHK「高圧ガス製造保安責任者講習(冷凍)」KHK「試験科目の一部免除」)。

受験料と講習の受講料を合わせると、講習を使ったほうが費用はかかります。ただし、試験科目が1つに絞られる分、当日の負担は軽くなります。仕事をしながら勉強時間を確保しにくい人には、講習を使う進め方も選択肢になります。

難易度・合格率

KHKの公式サイトでは、第二種の年度別の合格率をまとめた統計ページは見つかりませんでした。民間の資格解説サイトが引用している数字では、全科目を受験した場合の合格率はだいたい28〜33%くらい(2022〜2024年度)、講習を修了して科目免除を受けた場合の合格率はだいたい76〜85%くらい(2021〜2024年度)とされています(出典:資格解説サイト、2026年8月確認)。この数字は二次情報にもとづくため、受験する前にKHKの公式サイトで最新の情報を確認してください。

科目免除を受けたほうが合格率が高く出ている点から、時間に余裕がある人は講習を使う進め方のほうが、無理なく合格を目指せそうです。

第三種・第一種との違い

冷凍機械責任者には一種・二種・三種があり、扱える設備の大きさが違います。KHKの区分は次のとおりです。

資格 扱える設備(1日の冷凍能力)
第三種 100トン未満
第二種 300トン未満
第一種 制限なし(すべての冷凍設備)

(出典:KHK「国家資格の概要及び職務範囲」、2026年8月確認)

三冷をすでに持っている人は、そのまま第二種を目指すと、担当できる設備の幅が一気に広がります。三冷をまだ取っていない人は、先にこちらを読んでみてください。→ 第三種冷凍機械責任者の取り方・費用・難易度|求人の給料も

資格手当・求人の給料の目安

取ったあとの給料も気になるところです。求人サイトの掲載例を見てみます。数字は求人ごとに大きく変わるので、あくまで目安として見てください。

  • 求人ボックスの「第二種冷凍機械」の求人:平均時給1,499円くらい、幅は1,255〜1,545円くらい(2026年8月時点)
  • 建職バンクの集計(求人23件):平均年収577万円くらい(正社員558万円くらい・契約社員266万円くらい)、幅は270万〜2000万円くらい
  • 別の求人コラムでは、年収相場はおおむね450万〜520万円くらいという記載もありました

サイトによって数字にばらつきがあるため、1つの数字を鵜呑みにせず、実際の求人票で確認することをおすすめします。資格手当については「月3,000〜8,000円程度」「第二種で月6,000円前後」という目安を紹介するコラムがありましたが、金額を明記した個別の求人は見つけられませんでした。評価されやすい職場としては、大手食品工場、冷凍・冷蔵倉庫を持つ物流企業、ビルの空調設備を扱う現場などが挙げられています(出典:求人コラムサイト、2026年8月確認)。

三冷1つだけで給料が大きく上がるというより、設備保全や電気の資格と組み合わせて評価されることが多い資格です。設備保全の仕事全体については、こちらでくわしく書いています。→ 設備保全の仕事|将来性・未経験からのなり方・役立つ資格

申し込みから免状交付までの流れ

試験に合格したあと、免状交付の事務はKHKに委託されています。手数料を納付し、「納付済証」を申請書に貼り付け、必要書類をそろえてKHKの試験・教育事業部門へ申請すると、協会から免状が発送されます(出典:資格解説サイト、2026年8月確認)。正確な手続き・必要書類は、合格後に届く案内やKHK公式サイトで確認してください。

次にやること

第二種冷凍機械責任者に興味を持った人は、次の3つをやってみましょう。

  1. KHK公式サイトで最新の試験日程・受験料を確認する。 年度によって日程や金額が変わることがあります。
  2. 講習を使うかどうかを決める。 仕事をしながら勉強時間を確保しにくい人は、科目を1つに絞れる講習も検討してみてください。
  3. 求人サイトで「冷凍機械責任者」の求人を見比べる。 資格手当の有無や、実際の給料の条件は会社によって差があります。

参考にした情報

高圧ガス保安協会(KHK)の公式資料、求人サイトの掲載情報、資格解説サイトをもとにまとめました(取得は2026年8月)。試験日程・受験料・合格率は変わることがあるため、最新の情報はKHKの公式サイトで確認してください。